立山連峰をはじめとした標高3,000m級の北アルプスから、一気に水深1,000mの海底に到達する富山湾は、急峻さでは世界的にも類を見ない、ダイナミックな地形の構造。この「高低差4,000m」の奇跡的な地形の海底には、海の青さが一段と濃く見えることから「藍瓶」と呼ばれる海底谷があり、ここがベニズワイガニやシロエビなどの良い棲みかになっています。しかも、地形が急峻なために、漁場から港までの距離が近く、まさに生け簀から魚をすくうがごとく鮮度が落ちる間もなく運べます。これが富山湾の魚がおいしい秘密です。富山湾で獲れる著名な魚の代表が鰤(ブリ)、脂がのって身が引き締まった氷見の寒ブリは最高級のブランド。刺身はもちろんのこと、贅沢に味わうなら「ぶりしゃぶ」がおすすめ。アメ色に輝く「ブリ大根」もしみじみする美味しさです。そして毎年3月~6月にかけて、夜の富山湾の波間にまたたく無数の青い光。ここへ来るホタルイカは、ほとんどが産卵期のメス。十分に成長し丸々と太っているのが特徴です。刺身や釜揚げでどうぞ。さらには白海老、漁業が成り立つほど漁獲されるのは、世界でも富山湾だけ!希少価値の高い味覚を本場で堪能したいもの。淡い桜色と濃厚で上品な甘みとは、目で愛でてよし、舌で味わってよしのすぐれものです。それぞれのネタで握られた鮨は絶品、富山を訪れたら是非賞味されたい。 |